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■2010/02/10 (水)
なまり Mr.ホワイト |
最近、大学生の話を聞く事なんてほとんどないけど、
喫茶店のとなりの席から、あるいは電車の車内のどこかから、
たまに聞こえてくる大学生のおしゃべりを聞くともなく聞いていると、
あれ、なんかヘンやな、と思うことがよくあって、
それは話の内容がヘンというわけではなく、
いや、実際はヘンなのかもしれないがとにかく、
彼ら彼女らの語尾が「だよね」で終わっているのである。
そうだよね、そうだろ、そうなんだよ、なんだよそれ。
「そこは『だよね』じゃなくて『やんな』やろ!!」
などと言う気はさらさらないが、気になるのは気になるもんで、
みんなテレビの見過ぎなんだろうか、とPTA会長のような気世話をしてしまう。
こういうことが気になるとは、自分も年をくったもんだと思えるが、
まあ僕らの言葉だって上の世代に比べれば相当なまりが消えている。
でんがな、まんがな、せやさかい、もうかってまっか、
なんてのはもはや東京モンがギャグにする関西弁でしかない。
関西人が関西弁と気づいていない言葉第一位(と僕が勝手に思っている)「ほかす」は、
少なくとも僕のまわりでは日常的には誰も使っておらず、「捨てる」と言っている。
オール阪神巨人の関西弁とダウンタウンの関西弁が違うのといっしょだ。
じゃりんこチエの世界は、どんどん狭くなっている。
言葉は本来、地面にべたっと張り付いている。
だから、訛りや方言にはその人の「地面」が浮いて出てくる。
例えば標準語の隙間にフッと訛りが出てしまったとき、
お互いの緊張感がなぜか解けてしまうことがあるのは、
訛りにその人の偽りない姿が出て、言葉が「本当のもの」になるからに他ならない。
僕はあらゆる訛り言葉が好きで、出張に行くとこれを楽しみにしているくらいだが、
訛り言葉のリズムの良さはやはりその言葉が生きているものだからなのかな、と思ってしまう。
それに対して、いまの標準語はなんともまあ、情けないくらいにリズムがない。
ビジネス会話に毒されてるのか何なのか、江戸っ子の言葉も多分あんなんじゃないしねえ。
訛りがなくなっていることと、僕らの生活が地縁的なものでなくなっていることは、
明らかにどこかでつながっていて、僕らが地面から離れれば離れるほど訛りはなくなっていく。
言葉は絶えず変化するものだから、訛りがなくなるのは良いわけでも悪いわけでもない。
それでも、ね、ほんのチョットさみしい気もするのです。なんとなく。
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■2010/02/08 (月)
「北京奥林匹克」を読んで by Mr.M |
■2008/08/09 (土) 北京奥林匹克 Mr.イエロー
今回はスポーツについて考えてみたいと思います。
そろそろ冬季オリンピックが始まるそうですが、個人的には興味をそそられません。
スポーツ観戦は嫌いじゃないので、テレビを点けた時にご縁があれば見ることにはなります。それくらいです。
ただ、オリンピックと利害関心の癒着には興味を惹かれます。
純粋にスポーツの祭典だと標榜しながら、実際には政治的・経済的な利害関心にどっぷりと漬かっている。
準備、運営、宣伝、参加、報道、観戦、すべてが福神漬け宜しくどっぷりと漬かっている。
そのような欺瞞には苛立ちを覚えます。
政治的・経済的な駆け引きを大いに楽しみましょう、という姿勢で万事が進む方が精神衛生的にはずっと良いかも知れません。
イメージはビジネスパートナーとの丁々発止です。
ただし、
「スポーツの祭典を謳いながら実情は違う」
「実現されるべきスポーツの祭典を実現していない」
この2つは違います。
そして前者に苛立つことと、後者に苛立つことも全く別問題です。
つまりこういうことです。
「純粋なスポーツの祭典」というものの存在について前者は中立的ですが、後者は明らかにその存在を前提しています。
単に言動が一貫性を欠いていることへの苛立ちと、ある種の無責任さへの批判は別物なのです。
後者の方をもう少し詳しく考えてみましょう。
オリンピックは本来、純粋なスポーツの祭典だ。
主催者も開催国も参加諸国も各報道機関も観戦者も、その実現を期待されている。
しかし実際には政治・経済とズブズブだ。けしからん。
と、このようになっています。
僕はそのような純粋なスポーツの祭典なるものがあり得るとは思いません。
そもそもスポーツが政治・経済を含めたもろもろの利害関心と切り離された存在だとも思いません。
広告媒体、集団を管理する手段といった大規模な利害はもちろんのこと、ごくごく小さく見ても健康増進や友人付き合いといった文脈抜きにスポーツを語れるでしょうか。
オリンピックは出来の悪いエンターテインメントです。なぜなら欺瞞を隠しきれていないからです。
だから今ひとつ興味を持てません。
そして、まだ見ぬスポーツの祭典を求めて嘆く人がもしいれば、それは不幸だなと思います。
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■2010/02/07 (日)
ZPGP2010年1月のお願い |
ZPGP統括本部長A.ハッガリーニです。
2月に入り雪が降ったり、風が強かったりと大変ですが、みなさんにおかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、毎月のお願いではございますが、投票をよろしくお願いいたします。
今月も左側の「PREMIERの宝箱」内に投票フォームを用意しております。
さて、投票要綱の確認をいたします。
まずは最優秀作品賞です。
最優秀だと思った作品にいくつ投票してもかまいません。
とはいえ、なるべく一作品が望ましいです。
同じ作品に二票以上は投票できません。
できれば投票理由をお教え願います。
今回はあなたにとっての最優秀作品を書いた作者へのお願い欄を作りました。
貴重な一票を投じていただくのですからそれなりの対価を。
次にMVPです。
1月1日から31日までの作品・活動の中でのMVPを一人挙げてください。
こちらにも理由やコメントを頂けると幸いです。
MVPは願い事を一つしてよいです。
締切は2月14日午後9時でお願いします。
どの作品、どの著者が一番たくさんのチョコレートをもらえるのか、楽しみですね!!
すべてを公平に読むのも大変骨が折れると思いますが、そこにこだわる必要はありません。
その日その場所で目に付く場所にあったという奇跡も一つの要素だと思いますので、気軽に投票をお願いします。
投票方法は5つです。
1.画面左側(PCのみ)にある「PREMIERの宝箱」から「雑兵日記PREMIER2009年12月分投票フォーム」を探して、投票をしてください。(これが基本になります。)
1でできない場合
2.gariha@gmail.com にメールをください。
3.画面左側の「メニュー」の中の「メールを送信」からメールをください。
4.画面左側の「作戦掲示板」に書き込んでください。
5.がりはのケータイにメールをください。
投票上の注意としては以下の4つです。
1.記名投票です。(ハンドルネームでもかまいません)
2.投票者自身への投票を認めます。
3.選出理由をぜひともお書き添えください。
4.その他、この日記についての提言・要求・疑義・感想・賞賛等ございましたら是非お聞かせください。
今月の14番目の投票者には素敵なプレゼントをご用意いたします。
(期間内投票者のみ。)
今後も雑兵日記PREMIERをよろしくお願いいたします!
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■2010/02/06 (土)
LOVE & PEACE だぜベイベ ハッタリスト |
あなたがこの手紙を読んでいるとき、私はすでに晩ご飯を食べてお風呂に入っていい気分になっていることと思います。
愛と平和の戦士パッタリストとして戦ってきましたが、今まで黙っていたことがあります。
愛とは何か、そしてLOVEとは、アガペーとは、そんなことを何ひとつ知らずに生きてきたことです。
激動の21世紀に青春を過ごしたあなたなら、こんな歌を聞いたことがあるのではないでしょうか。
ペッペッペ
アガペッペ
愛が欲しいか
そらやるぞ
みんなで仲良く
ラブアンドピース
聞いたことありますよね。
ありませんよね。
そんな私でも、ギターを弾こうとして指がつったり、ピースサインを作って写真に写ったりしたことはあります。
右の頬を打たれて痛かったけれど腹が立つどころか意外と嬉しかったりしてこれが愛かと悟りを開き左の頬を差し出したところ見知らぬおっさんになぜかどつかれる始末、叩いて欲しかったのはお前じゃないあの娘なんだと気がついたその瞬間、あああれは愛ではなくてMだったのかとこれはこれで悟りを開き、以来隠れMヒストとしての薄暗い人生をたどってきたあなたに対してすら暴力ではなく慈悲を罵詈雑言ではなく寛容を示すことこそ愛ではありますまいか、そのような迷いの五里霧中にあって愛は金で買えると耳元で囁く誰かの声を頼りにコンビニで愛、いくらですかと尋ねたら少し困った顔で微笑んだあなたは申し訳ありません売り物じゃないんですと言って頭を下げた後で立ち去ろうとする私の背中に向かって、でもこの出会いはプライスレスですよねと声をかけてくれたからなんだか納得してしまって今に至るわけです。
そう、愛とはプライスレス。
プライスレスアンドピース。
だけどあの娘に左の頬を実際打たれたら、あれっあの娘にぶたれるためだったらお金くらい払ってもいいんじゃね、具体的には3150円くらい払ってもいいんじゃね、と思って財布を取り出したら頬を打つ代わりにそれまでとは打って変わって凍りつくほど冷たい目をして罵られて初めて、ああプライスレスなのは愛だけではないMもまたプライスレスなのだと知ると同時に、でもあの目で罵られることもまたプライスレスであると最後の悟りを開いたあなたにとって、この手紙はなんなのでしょうか。
そう、プライスレスレター。
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■2010/02/05 (金)
占いはじめました ミスターピンク |
ちょいとそこゆく旦那さん、ご自分の運勢、知りたいとはお思いになりゃしませんか。
ただなら知りたい?
これはしっかりものだ、これなら奥さんががっちり財布のヒモを握ってても、あたしの友達みたいに金欠でヒィヒィ青息吐息、なあんてことにはならなさそうだ。
よし、しっかりものの旦那さんのためだ、今日だけ特別、ただで旦那さんの運勢、占ってさしあげようじゃござんせんか。
いやいやいや、お礼はけっこう、占いなんて外れて当たり前、当たれば万々歳、そんなもんのために命の次に大事なお金をびた一文でも使うとあっちゃあバチが当たる、今日だけ特別、今日だけだから黙って占われておくんなせえ。
さあ、明日の運勢、明後日の運勢、一年後でも十年後でも、運勢とつくものならなんでも占って進ぜましょう、ひねくれもののあなたには、昨日の運勢、一昨日の運勢、なんなら生まれる前の運勢だって占えないものはないと来たもんだ。
あした?
あしたと言いなさる、これはさすがに地に足のついたお考えだ、明後日、明々後日、ましてや一年先なんて鬼が笑う、まずは明日が一番大事というのであれば、先祖代々受け継いできた、この由緒正しいガラス玉にて占って進ぜましょう、そいやっ。
む?
むむむ?
ちょいと旦那さん、明日はたいへんなことになりますよ。
旦那さんも旦那さんの奥さんも、旦那さんの家族も旦那さんの友達も、ネコも杓子も三角定規も、みんな見たこともないような幸せでおぼれそうになりますよ。
こりゃ、早く帰ってみんなの分まで浮き輪を用意したほうがいいかもしれませんね、あたしもそうしますんで、これにて失礼させてもらいますよ…
おや。
これは昨日の旦那さん、今日はどうなさいました。
え?
誰もおぼれてないと、そうおっしゃいますか。
でもあたしは、明日の運勢を占うと、そう申し上げたんじゃござんせんか。
今日はもう明日だって?
頭のいい旦那さんは難しいことをおっしゃいますが、今日は今日です、明日じゃあござんせん。
昨日あたしが占ったことが当たりなら、明日はみんな幸せでおぼれそうになりますから、今から浮き輪を用意したほうがようございますよ…
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■2010/02/03 (水)
サウナキング(第21幕) がりは |
俺の足元までどす黒い赤が伸びてきていた。
ぴちゃぴちゃと赤鬼が中年に寄って行く。
体を起こせず、頭を地につけたままの中年の頭を三度踏みつけ、
「早く片付けろよー。」
と明るい声で言った。
8人の男がやってきた。
少し手間取ったものの彼らはかつて中肉中背だった男を運び出し、破壊された平均台を運び出した。
大きなバスタオルを20枚ほど使っておびただしい量の血をぬぐった。
赤鬼はその様子を仁王立ちして見ていた。
男達が下がると赤鬼は手を叩いた。
「さあ!やるか!上がってこいよ!」
俺は赤鬼に立たされていたものの、体は動かなかった。
「どうした。おじけづいたか。」
「お前が来いよ。下降は上昇よりずっと自然だろ?」
「お前まさかここで仕切りなおしになるなんて期待してたんじゃねえだろうな。」
泣きたくなりながら俺はいい返した。
「怪我をするのも立派にサウナの中の出来事だ。俺は逃げない。」
拍手が聞こえてきた。
パイナップルの上からだ。
6段目の隅で真っ黒いバスタオルを上からかぶった奴がいる。
バスタオルの外に手足が出ていないところをみるとかなり小柄なはずだが、ゆっくりとした大きな拍手だ。
「立派だね。実に立派じゃないか。あたし好みだよ。」
しわがれた声だが妙に通る。
「今の状態じゃ五段目にすら上がれないし、水入りになってもこのサウナから出られやしないだろう?」
立ち上がった男は140センチくらいしかなかった。
ゴマ塩角刈りの、あごの張った男だ。
トン、と5段目に降りてくる。
「じじい!!ここは俺の段だ!出て行きな!!」
赤鬼が叫ぶ。
「言われなくても出て行くよ。」
トン、と四段目に降りてくる。
俺の前にトットットと来ると右手首を左手でつまみ、右肩に右手を添えた。
目が合う。
色白で目が青い。
手を添えただけに思えたのに、二十秒ほど強い痛みが続いた。
鈍く強い痛みで、叫びだす寸前だが叫ばしてもらえないレベルの痛みだった。
「まだ痛むかい?」
手を離して小人は言った。
俺の腕は動くようになっていた。
ダメージを受けていた右半身全てが動く。
恐る恐る屈伸をし、伸びをし、手を握って開いて。
「痛まない。すごいな、これは。」
「なに簡単なことだよ。最近じゃ聞けないような名台詞へのお礼だよ。最近の若い奴ぁ壊すことしかしないからね。」
トン。
「五段目は俺の段だって言ってるだろ!!」
「生意気な口をきくと二年前みたいに達磨にするよ!」
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■2010/02/02 (火)
I am a mother. Mr.イエロー |
「歯の矯正しようかな・・・。」
前日、約9ヶ月滞在した母のおなかから出されて、晴れて世の中デビュー。
生まれたのがよほど疲れたのか、翌日の今日は、一日中すうすう眠っている。
そんなわが子の顔を初めてじっくり見たときの感想だ。
しばらくしてから「・・なぜ矯正?」と、我ながら、思った。
まだうっすら麻酔が残っていて、おそらくおなかの傷も生乾きのような状態で、私は自分の思考回路を朦朧とする意識の中たどった。
つまり、「良い母親になりたい」ということだ。
「良い」というのはいろいろあるけど、格好も含めて。
格好良い母親は、歯並びが悪くてはいけない。たぶん。
今さらだけど矯正しようかなあ。
結婚するときは思いつかなかったのになあ。
私はもう、変わりつつあるし、変わらなければならない。
良い母親という役割を、自分の精一杯をかけて追求しなければいけない。
でも、矯正は別に必須ではない気がするな、よく考えると。
こうして、初めての子が生まれた翌日、突然「この子の母親」が私のアイデンティティの中で断然トッププライオリティーに躍り出たのを感じた。
定着して成熟するには時間がかかるだろうけど。
「母親である前に一人の女なのよ。」
これは不倫の言い訳に使われる常套句だけども(実際言う人がいるのかは不明)、これを言ってしまう時点で母親の資格はないと思う。
「女である前に母親」であるべきで、何をさしおいても母親の役割を優先させるべきだ。
母親になって2ヶ月、そう強く確信している。
息子は順調に大きくなり、もう体重は生まれたときの2倍にもなった。
毎日、新しい声を聞く。(今日は、泣くとき「うえーん」と言った。いつもの「あーー」とは違う)
毎日、新しい表情を見る。(今日は、口角を両方とも上げて笑えた。今までは片方ずつで、なんともニヒルだったが、今日の笑顔は、世界中すべてを癒すような笑顔だった。)
アイデンティティのトップが替わってしまった私は(今までは「夫の妻」だった。2年で降格、残念です)
まさに生まれ変わった気持ちで毎日すごしています。
新鮮で、楽しいです。
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■2010/02/01 (月)
仕事のこと byたりき |
仕事で行き詰まっている。期限が決められている仕事をしているのだが、まったく答え的なものが見つからなくていらいらする。
はじめ2ヶ月の期間を設けられた仕事であったのだが、もう半年になろうとしているのにまったくもって答えらしきものが出てこない。
できませんでしたーというのは簡単だが、この検討に関して言えばそんなことは口が裂けても言いたくないのだ。
とはいえ、とりあえずの結論を今週中に出さなければいけない。
土日をのんびり休んでいて良いのだろうかという疑問はあって、そのツケは間違いなく明日からの残業に回ってくるであろう。いや、それでも時間は足りないんだけれど。
長い間の検討となってしまったが、当然ながらその間に紆余曲折があった。
今となってみれば、ああしておけば良かったというのはたくさんある。しかしながらいかんせん今から言ってももう遅い。
心ある上司は「いい経験や」と言って下さる。本当はそれではだめなのかもしれない。しかし、そういってもらえるのもきっと今の内であろう。
もう少し落ち着いたら、検討開始からどのように検討をしていてどこがだめだったのか、よく考えて反省したいしするべきなんだと思う。
そういえば、ちょっと気がついたことがある。
おれなどはこれまで会社で培ってきた技術なんて知らないことの方が多いから、とりあえずということで数で勝負、体がしんどくても体力勝負で何とかしようとする。しかし、上司たちは経験でもってやるべき実験数を最小限に抑えて最大限の結果を出そうとする。
この構図は、いつか聞いたことのある指し手を考えるときの将棋指しに似ているなと思った。若手棋士は手もよく見えるし体力もあるから、考えられるすべての手を読んでいって結論を出すが、中堅になって読みの力が弱まってくると、読む指し手をある程度絞って読むという。
そういうことなんでしょうね。
今の検討がはじまってからというものの、残業だらけで家に帰ることが日付が変わることもしょっちゅうであった。11月は土日もほとんど会社に行っていたような気がするし。
申し訳ない。
とりあえずの結論を出すため、今週もなかなかホンキ出さないといけないことはわかっている。
カップ麺もお菓子もチョコレートもばっちり用意済み。
しっかりがんばりたいと思う。
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■2010/01/31 (日)
それから byたりき |
僕が今あなたのためにできることは、ただあなたの幸せを願うことだけです。
ただ願い祈るだけなら誰にでもできることかもしれません。しかしながら、僕にはそれ以外にするべきことが見あたらないのです。僕があなたのために何か力添えできることがあれば何でもしたいとは思うのですが、今の僕にできることはそんなに多くないのではないかと、そう思うのです。
高校の卒業式からはもう随分と長い月日が流れました。
その間に僕は、遠回りをしながらも何とか大学を卒業しました。就職しました。入社してまだ3年目ではありますが、自分なりに責任をもって仕事に励んでいる毎日です。
そんな中、特に最近は仕事が忙しいからでしょうか、昔のことを懐かしく思い出すことが多くなってきました。
もちろん、大学時代のことが大半です。授業にも出ずに遊んでばかりいた頃や、後輩たちを集めてよくお酒を飲みに行ったなどが思い出されます。
高校時代のときを思い出すこともあります。当時聞いていた音楽などを聞くと特に懐かしく思い出されます。ただし、僕が思い出すのは断片的な記憶のみで、その頃僕が何を考えていたのかなどはほとんど思い出されないのです。
その頃の僕は、あなたの目にどう映っていたのでしょうか。興味はありますが、聞きたくないような気もします。
当然のことかもしれませんが、あの頃から比べると落ち着いて物事を考えられるようになったと思います。今でもまだ間違ったり惑ったりすることはありますけどね。
今になってたまに考えることは、望むべくもないことですが、あの頃の僕が今のままの心でもっていたのならどうなったのだろうということです。二人の関係は、今ある記憶とは違ったものになっていたでしょうか。
本当に考える必要もないような馬鹿げた考えですけどね。
はじめにも言いましたが、僕が願うことはただ一つ、あなたが幸せであってほしいということです。あなたにいつも笑顔でいてほしいということです。あなたがあなたらしく元気で前向きに日々を過ごしていてほしいということです。
それだけです。
この声はあなたに届いているでしょうか。
この想いは、あなたに伝わるでしょうか。
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■2010/01/31 (日)
サウナキング(第20幕) がりは |
何が起こったか理解ができなかった。
目の前でパンパンに膨れ上がった中年男が右へ崩れていった。
「ぬー。」と言いながら。
少し遅れて俺の全身に下から突き上げるような衝撃が走る。
平均台が壊れたのだ。
真ん中から真っ二つに折れた。
中年が左足を踏み込んだ衝撃で折れ、踏み込んだ分だけ中年は先に崩れてしまった。
「仕方がないな。DENCHの勝ちー。」
その場に似つかわしくないほど明るい口調でパイナップルは裁定した。
ご丁寧に俺に近寄ってきて俺の右手を上げようとする。
俺の右手は先程の打撃によってまったく使い物にならない。
しかしパイナップルは俺の手首をつかみ、信じがたい力でそれを持ち上げた。
ぐきぐきごきごきぼき、と複雑な音がして俺の腕は上に持ち上がった。
声が出ないほど痛かった。
「よかったなあ。だらしない勝ち方だけど勝ちは勝ちだ。」
「ありがとな。お前のおかげで手ごわかったよ。」
「はは。手ごわかったか、これが。」
声もなくうずくまっている中年の化け物にすっと寄っていくと右足を鞭のように振るった。
中年の左側頭部にしばらくパイナップルの足がめり込んで、その後ゆっくりと離れた。
中年は前に崩れ落ちた。
「ゆる、ゆるしてください。」
崩れ落ちた態勢で中年は腕を伸ばし、パイナップルの両足首にすがった。
「もう一度だけ、ゆるしてください。」
「もう女房も子供もいねえだろ。センター分けから七三にしたろ。こんなにでっかくなっちゃったら番台にも座れねえだろ。なーんにもできねえな、お前。」
「ゆーるーしーてーくれい!!」
中年が思いっきり足を引っ張った。
正確には引っ張ろうとした。
パイナップルの後ろにいた俺からは指に力が入ったことが確認できた。
その向こうで白いものが右から左に円運動した。
パイナップルはゴルフの素振りのように何かを振ったのだ。
一瞬の間があって辺りは血の海になった。
パイナップルが頭にタオルを巻きなおした。
彼が振ったものがタオルだったのだ。
彼は俺の方に向き直り、両足首に食い込んだ中年の腕をポンポンとこっちに投げてよこした。
俺の体は動かなかったからそれは腰辺りにずんずんとぶつかってぼとぼと落ちた。
中年の両腕は肘のところで切られていた。
そのまま標本になりそうなくらい美しい断面だった。
向き直ったパイナップルは返り血をたっぷり浴びて、赤鬼のようだった。
静寂と間違えてしまう程の轟音が、中年の口から発せられていた。
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